
MOTCHED!MEMORY
庄内浜のシーグラスでアクセサリーを制作する「BellEca Rain」さんで、オリジナルアクセサリーを作ったモッシェド編集部。シーグラスの魅力や美しさ、その背景にある環境問題についてお聞きし、考えました。
November 7, 2025
庄内浜のシーグラスをとても素敵なアクセサリーへ生まれ変わらせる、山形県在住のクリエイター、BellEca Rain ( ベルエカレイン) さん。
アクセサリー制作を始めたきっかけや、こだわりをお聞きしました。

BellEca Rainのカルべさんは、庄内浜のシーグラスを用いたアクセサリーの制作販売をされていらっしゃいます。


カルべさんがアクセサリー作りを始めたのは、ジュエリーの販売員だったことがきっかけだそう。
「工具を使ってお直しをしていく中で、『私も作ってみようかな』と思って始めてアクセサリー作りを始めました。最初は天然石を繋げるだけのところから始めて、そこから次はプラ板をやってみようという風に展開していきました。」

工具の使い方はそこで教えてもらったのみで、もともとアクセサリーを制作していたわけではないそう。アクセサリーを直す技術や工具の使い方を販売員時代に培い、制作に関しては独学で全てやっていることに驚きを隠せない編集部一同…。
しかし、この時点ではまだシーグラスを用いての制作は行っていなかったとのことでした。
もともとカルべさんは庄内映画村で撮影されてる作品が大好きで、ロケ地を見に行ったついでに訪れた庄内浜でシーグラスを見つけたそう。

最初は瓶に詰めて集めるだけでしたが、「ここから何か作れたりしないか」と考えるようになり、それからシーグラスを用いてのアクセサリー作りを開始しました。
「シーグラスをアクセサリーにしてみたいな、というところから始めましたが、最初は全然うまくいかなくて。どんどん作って、どんどん失敗して、ようやく今の形になっています。」
本当に試行錯誤の結晶みたいな感じです!…と話すカルべさんのまっすぐな瞳からはシーグラスに対する、並々ならぬ思いが感じられます。
「やっぱり太陽光が当たると、すごい輝きを放つんですよね」


おもむろに日の入る場所に置かれた作品に目をやると、光を取り込みながら輝き、シーグラスの煌めきを影に落とす、美しい光景を目の当たりにしました。
朝日も夕日も吸い取って、新たな輝きを放つところが神秘的で魅了させられます。

日の光に照らしたアクセサリーを見ると、そのアクセサリーがただのシーグラスだった頃のことが不思議と呼び起こされます。「かつてこんなにも美しかったのか…」とシーグラスの秘めたる魅力を、アクセサリーを通して新たに発見できる不思議な体験。
「もちろんアクセサリーとしてのデザインにもこだわっていますが、シーグラスの特性も合わせるとよりアクセサリーとしての魅力が増すので、そこにも注目してほしいですね。」
また、「アクセサリーを制作する上で、インスピレーションを受けている作品があります。」と語るカルべさん。
それがあの不朽の名作、「ベルサイユのばら」!

もともとベルサイユのばらが大好きだというカルべさん。ベルばらといえばの、あの「キラキラで宝石のような輝きの瞳」からインスピレーションを受けて制作されているそう。

「BellEca Rain」というショップ名も、実は「ベルサイユのばら」からきているとのこと。
「ベルサイユのばら」の「ベル」。そしてカルべさんの娘さんのお名前「緋音」の字にある、「緋色」を表すフランス語「エカルラート」の「エカ」で「ベルエカ」。以前から使っていた屋号である「レイン」は、雨のうちうちにこもる感じが好きで命名したそう。
「ショップ名を決めた後で、ふと『カルベ』を反対から読むと『ベルエカ』になることに気づいたんです。まったくの偶然でした笑」と、楽しそうに話してくれました。

シーグラスの魅力についてお聞きしたところ、カルべさんがとある作品を取り出し、見せていただきました。


その作品は、今まで見せてくれたアクセサリーとは一線を画し、美しいながらも、どこか重々しい雰囲気を漂わせています。
「この作品はシーグラスとレジンで組み立てています。シーグラスは、海に転がる綺麗なガラスという印象が強いですが、海を漂い続けた「海洋ゴミ」でもあります。その二面性をテーマにしてこの作品を制作しました。」
元々は不要なゴミでありながら、手を加えることで鑑賞者に「綺麗」と思わせる。その感情が生まれた瞬間、シーグラスが持つ「ゴミとしての一面」がより際立ち、「本来あるべきでないもの」について鑑賞者に問いかける。カルベさんは、そうした問題提起を作品に込めたそうです。
私も一目見た瞬間、何の疑いもなく「素敵!」と直感的に思いましたが、その感情が生まれることも想定して作品が作られていることを知り、心情が見透かされているようでドキッともしました。


「作っている時は、人が生み出す『負』の側面を意識しています。『本来いらないもの』というネガティブな部分を、どこまで綺麗にできるかというところに力を注いでいますし、そういう側面も含めて考えていただけたら嬉しいと思っています。」

現在、対面販売や委託販売がメインだというBellEca Rainさん。

シーグラスを用いたアクセサリーの他に、イラスト制作もされているとのことです!

アクセサリー制作だけでなく、イラスト制作まで手がけていることに驚き...!
元々は趣味で描かれていたそうですが、ある車好きの方のイラストを制作したところ、その方がグッズとして多方面に展開。その影響で、車関係の依頼が次第に増えていったとのことです。
「アクセサリー制作とイラストの系統が結構違うので、制作者が同じ人だとなかなか思われません笑」
「主に村山地方や仙台の方を中心に対面販売・委託販売をしております!お問い合わせやイラストのご依頼に関しましてはインスタグラムのDMより承っております。」

私たちもカルべさんと同じように、シーグラスを拾う目的のみでしたが、BellEca Rainさんのアクセサリーを通して海の問題や、それまで見えなかったシーグラスの魅力に触れることができる貴重で不思議な体験ができました。
改めて作っていただいたアクセサリーを眺めると、その美しさの奥行きが増したようにも感じます。美しさの陰影に着目することでシーグラスの奥の層に眠る真実にも目を向けられました。

美しさについて真剣に考えた後にこのアクセサリーをつけると、ちょっと背筋が伸びた気がしました。






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