MOTCHED!GOURMET

イタリアンをカジュアルに楽しめるBrillano(ブリラーノ)の”伝える”料理

可愛らしい盛り付けが特徴的で、女性や子供連れに人気の余目のお店「Restaurant & Cafe Brillano(ブリラーノ)」。見た目の美しさだけではなく、本格イタリアンの美味しさに圧倒されたモッシェド編集部。星に込められた店主の「願い」をお聞きしました!

April 30, 2026

余目駅から徒歩8分ほど歩くと見えてくるのは、ひときわ大きな四芒星。

吸い込まれるように、その大きなマークの下を潜って扉を開けば、中はカジュアルで落ち着いた雰囲気の店内が。

ここはイタリアンをメインに様々な国の料理を提供するお店、

「Restaurant & Cafe Brillano(ブリラーノ)」です。

遠目からでも目を惹く、大きな星!

冬の寒さでなかなか外出できなかった期間、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック・パラリンピックの熱戦に釘付けだった私たち。

お家で夢中になって応援している間に、外は柔らかな温かい風が吹く季節に移り変わっていました。

あっという間に春の花が満開!

「オリンピックの余韻をそのままに、本場イタリアの文化を感じられる料理を味わいたい!」

そんな逸る気持ちを抱えて、私たちはこの四芒星の門を開いたのです。

「イタリアン」

そう聞いてぱっと思い浮かぶ“フレッシュで洗練されたイメージそのままに、お洒落でありながら親しみやすさも感じる店内。そんなお店の雰囲気に、「料理にあまり詳しくない私たちでも入っていいのかも…!」と思わせられ、ちょっと緊張ぎみだった背中を優しく押してくれます。

「肉」「魚」「パスタ」の3種類のランチが展開されています

早速「本日のメニュー」に目を通すと、地元の農園の野菜が使われていたり、独自なネーミングに興味を惹かれたりと、個性豊かなランチメニューに期待が高まります。

どれも気になっていたところ、ひとりの編集部員が目を輝かせながら「全部頼んじゃいましょう!」と鶴の一声を発し、即注文することに!

パスタランチの「海の幸とアスパラ菜(石垣農園)のスパゲティ」

パスタの色とアスパラ菜の色の中にエビの鮮やかな朱色が輝き、見た目から春らしさが感じられ、期待も膨らんできます。一般的なパスタよりも高さがあり、まず見た目で驚かされる一品。食べる前から豊かな海鮮の香りが漂いますが、一巻き口に運ぶと、新鮮な海の幸がいっせいに口の中で「美味しさの自己アピール」を開始!

アサリ、ホタテ、甘エビのそれぞれの個性がパスタと絡み合うことで様々な表情を見せてくれます。そしてアスパラ菜はほのかな甘みがそれぞれの素材を引き立てつつ、料理全体をぐっと引き締めます。

魚ランチの「本日のお魚のフィレンツェ風」

その見た目はさながらトマトソースの海に浮かんだ鮮やかな島。

さっそく上陸!とばかりにナイフを入れると、ふっくらと焼き上がった白身魚ともに、ほうれん草の彩りが目を楽しませ、食べる前からワクワク気分に。ソースをまとわせて口に運べば、トマトの旨味とアサリのコクが白身魚の豊かで繊細な風味にマッチし、思わず笑顔がこぼれる美味しさです!

添えられたコーンの香ばしさやミニトマト酸味もアクセントになり、心躍る味わいの冒険を楽しめます。本格イタリアンでありながらも、どこか「家庭の味」を思わせるような親しみやすさと遊び心を感じさせる一品。

肉ランチの「鶏胸肉のミラノ風カツレツ」

イタリアの定番料理である「ミラノ風カツレツ(コトレッタ)」は、本来仔牛肉を叩いて薄く伸ばし、衣をつけて香ばしく揚げ焼きにするものとのこと。

今回ブリラーノさんでは、仔牛よりもクセが少なくヘルシーな鶏肉がチョイスされています。

食べてみると、揚げ焼きならではの衣の香ばしさが食欲をそそり、食感はカリカリサクサクなのに食べ進めていくと驚くほどジューシーで、ボリューム満点なのに最後まで胃にもたれず美味しくいただけした!お皿に可愛く添えられたバジルとトマトのソースも軽やかな鶏肉の旨味と相性抜群で、伝統的スタイルに現代的な食べやすさを加えた、お店のこだわりが光る一皿です!

ランチ以外に「ピッツァ・ロッシーニ風」も注文!

ゆで卵とマヨネーズをトッピングしたイタリアマルケ州ペーザロ生まれのピザです。名前は、同じくペーザロ生まれの作曲家ロッシーニがゆで卵とマヨネーズを好んでいたことに由来します。

イタリアのピザといえばのトマトたっぷりの「マルゲリータ」の印象が強かったため、意外な食材の組み合わせにまず驚き!そして卵のオレンジ色と、若草色のお皿の色合いの可愛らしさに温かい気持ちに。

一口食べると、パリッともっちりとした薄生地に、フレッシュトマトのほんのりとした甘みがほどよく、アクセントになっているマヨネーズの酸味を感じます。さっぱりしつつも、ゆで卵とアスパラが、ごろっとしており食べ応えがありました!

可愛らしさに目を奪われるデザート

運ばれてきた瞬間に魅了される、かわいらしくおしゃれな盛り付け!ブリラーノさんで提供されているデザートは、基本的なメニューは変わらずとも、使う材料や風味、味を時期によって変えています。

今回いただいたシフォンケーキはカフェモカベース。

シフォンケーキの甘さの奥にほろ苦さとコクを忍ばせた上品な味わいになっています。

チョコレートケーキにはクランベリーとラムレーズンが加わり、より芳醇な香りが漂うちょっと大人な味わい!

ベイクドチーズケーキは、タルト部分に山形県産洋梨が添えられています。「どんな味なのかな」と期待を膨らませて一口食べると、濃厚でコクのあるチーズケーキと洋梨の芳醇な香りがバランスよく馴染んで、ついつい何度も口に運んでしまいます。

全てのお料理に共通して感じる「盛り付けへのこだわり」

食材の持つ豊かな彩りに加えて、料理に合わせて選ばれたお皿が全体の色彩を調和させ、ぱっと見た瞬間から心をワクワクさせてくれます。

芸術品のように、皿の上で季節感や物語性が強く感じられると同時に、「作者はブリラーノだ」と一目でわかる個性的な彩りが光る料理が多く並びます。

このセンスは一体どこから・・・・?

オーナーの本間さんに料理や盛り付けへのこだわりをお聞きしました。

「星付きの店のシェフが作る料理は美味しいだけではなくて美しいんです。自分もそんな美しい料理をずっと目指してきました」

本間さんは中華料理やフレンチのお店で経験を積み、美食家から注目を集める「星付き」の有名店で料理の腕を振るってきました。

そこで学んだことは、お皿や盛り付け方にこだわりとして表れています。

「美術的で、皿の上に物語が広がっているような感じなんです。メッセージが込められているというか…一流のシェフが作る料理に少しでも近づけたいという思いはありますね」

イタリアンという、「家庭の味」

イタリア料理には地域によって数多くの郷土料理が存在しており、各家庭、各地域で味付けなども変わってくるそう。「郷土料理の集合体がイタリア料理である」と言われるほど、各地で多様に発達し、親しまれてきました。

「山形でいう、芋煮みたいなものです。そのくらい郷土に根付いた料理だからもっとカジュアルに味わって欲しいなと。そんな願いはいつもありますね」

その願いのために、本間さんが独自に工夫してきたことが数多くありました。

庄内という地でイタリアンを提供する難しさ

本場の料理を提供する上で、食材や味付けでかなり悩んだという本間さん。

お店を初めて間もない頃、イタリアでは一般的に食されているウサギを使って料理を提供したところ、「かわいそう」という声があがったことも。

「本場の食材を使った料理にこだわっても、受け入れてもらえなければ意味がないですからね」と本間さん。それからはなじみのある食材を選ぶことを心がけるようになったそうです。

「味付けや食材選びのほかにも、『ミラノ風カツレツ』みたいにキャッチーな名前をつけることで、料理に興味を持ってもらえるよう工夫しています」

そして「料理や食材について知りたいことがあったらぜひ聞いてほしい!」と口調に熱が入る本間さん。

イタリアでは、店員との会話を楽しみながら料理への理解を深めていくのがよくある光景なのだそう。

確かに日本では、店員に説明を受けることはあっても、客側からあれこれ聞くという雰囲気があまりないように感じます。

あまり知られていない料理を提供する際にはメニューに説明を書いていますが、それだけでは伝わらないことも多い。イタリアンの魅力をもっと知ってもらうためにも、気になることがあれば何でも聞いてほしいと話す本間さん。

「イタリアンという、未知なものに対しての敷居が高いのも原因かもしれません。その敷居を取っ払えるように、これからも工夫していきたいです」

最終的な決定権は「料理」に

食材の生産者さんのバックグラウンドも知った上で、料理に落とし込むという本間さん。地元の食材を使うことにこだわりを持ちつつも、常に気をつけていることがあるそうです。

「例えばリゾットには、粘り気がなく水分量が少ないお米が合うんです。白ごはんとして食べた時には一番美味しいお米であっても、水分量が多ければリゾットには適さないので、最適なお米を見つけるまで探します」

地元の食材を最大限に活かすために、食材や料理への追究を徹底的に行う本間さん。

"ただ「いい食材」を使えばいいってもんじゃない”と語る本間さんの話ぶりから、料理人としての真っ直ぐな覚悟を感じます。

今後、庄内という地でイタリアンがどのように広まって欲しいか、聞いてみました。

「どういった形でもいいので、今の若い世代が海外の料理に慣れて、どんどん興味を持ってもらいたいですね。その先の未来で新しいお店が出て、イタリアンがもっと広まってくれればと思いますね。まず、その土地の料理や文化を”伝えていく”段階だと思っています」

元々イタリアンは郷土料理の総称だから、同じような形式で食べてイタリアンが馴染みのある料理として浸透していくのが一番の願いと話す本間さん。そのため、提供しているメニューは子どもでも食べられるような食材や味付けにアレンジしているそう。

「お子さまお断りというお店も結構ありますけど、うちはむしろ連れて来て欲しいですね。席から子どもの声が聞こえてくると嬉しくなります」と楽しそうにお話ししてくれました。

本間さんにとって料理とは「文化を伝えていくこと」

伝えていく中で、食べた人に新鮮な美味しさや驚きを感じてもらって、その先でその味や文化に「慣れ」、また次の世代の「当たり前」になっていく。

本間さんの、お店や料理に対するこだわりは、「若い世代への贈り物」

イタリアンという体験を楽しんだあと身近な人に伝えることで、お客さんとして「文化を伝えていく一部」になれればどんなに素敵なことかと感じます。

私たちも、”伝えていく一部になりたい”という想いを胸に、大事な人を連れて、何度でも大きな星の下の扉を開きたいと思いました。

この記事を書いたヒト
エンドウ ジュン
ライター/カメラ:酒田在住。
庄内の美味しい食べ物をこよなく愛しています。
故にダイエット中ですが結果は出ていません。
この記事を書いたヒト
石澤 マナカ
デザイナー/ライター:純度100%の鶴岡市民
「何事も見て・やってみる」がモットーです。
民芸品や立体造形に興味があります。
この記事を書いたヒト
長澤 久美
ライター:酒田在住の一児の母、子育て奮闘中
大食いなのでいろんなお店へ通っています。
いろんな人の話を聞くのが好きです。
この記事を書いたヒト
庄司 あやの
デザイナー/ライター:生粋の酒田っ子。
食べることが大好きなため食事制限を諦め運動中。
自然と動物に毎日夢中。
この記事を書いたヒト
佐藤 太一
ライター/カメラ:3年前に仙台から移住。
住居の目の前がお墓で夜が少し怖い。
ビジネスホテルでお湯を沸かすのが好き。
\ 今読んでいるのは「モノ」の記事です! /
\ 今読んでいるのは「コト」の記事です! /
モノの記事一覧へコトの記事一覧へTOPへ戻る

お問い合せはコチラ

フォーム

このページは校正確認用のプレビューページです。
URLを他者へ共有しないようご注意ください。